「エルデスト 運命の赤き翼」を読みました

 「エルデスト 運命の赤き翼」を読みました。

 エラゴンの続編で、ファンタジィ大作「ドラゴンライダー」3部作の真ん中の作品になります。エラゴンが、主人公エラゴンの旅と成長を描いたシンプルな構成の作品だとすれば、このエルデストはそれが更にふくらみ、さまざまな場面を転換しながら、物語が進行していきます。

 何も知らなかった田舎の少年だったエラゴンが、この作品ではエルフの訓練を受ける事により大きく変貌していきます。剣の腕を磨き、魔法の力を増大させ、深い絆で結ばれたドラゴン「サフィア」と共に、より強くなっていきます。

 一方エラゴンの生まれ故郷で、父親を惨殺され、その原因となったエラゴンが失踪し、途方にくれていたエラゴンの従兄弟ローランも又、試練にさらされて行きます。その苦境を乗り越える中で、ローランも又大きく成長していくのです。

 さまざまな冒険だけでなく、生きているもの皆等しく命が有るという事、そして心ならずもその命を奪わざるを得ない事がありえる事など、とても10代の少年が構想したとは思えない深みのある物語が展開します。

 どこかジュブナイルっぽさは有るものの、なかなか面白いファンタジィで、この続編が出るのが楽しみです。

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