2018年5月13日日曜日

宝塚宙組「天は赤い河のほとり / シトラスの風-Sunrise-」

東京宝塚劇場で宝塚宙組公演「天は赤い河のほとり / シトラスの風-Sunrise-」を観劇しました。

「天は赤い河のほとり」は大分昔の同名の少女マンガをミュージカル化した作品になります。

現代の女子高生・鈴木夕梨=ユーリ(星風まどか)は、ヒッタイト帝国の皇妃ナキア(純矢ちとせ)の魔術により現代の日本から古代ヒッタイトにタイムスリップさせられ、ヒッタイトの次の皇帝に即位すると噂される第3皇子カイル(真風涼帆)を屠るための生贄にされそうになるところを、当のカイルにより救われる。

カイルはユーリを自分の側室だと偽って傍に置き、隣国ミタンニとの戦に同行させるが、そこで劣勢のヒッタイトのために戦ったユーリによりヒッタイトが勝利し、ユーリは戦の女神イシュタルだとして、ヒッタイトの人々に崇拝されるようになる。

いつしかお互いに惹かれあっていくカイルとユーリだったが、ナキアは自分の産んだ皇子に皇位を継がそうと陰謀を巡らしていた。


なんて言うような物語ですけど、私は原作を知りませんが、相当長く壮大な話のような気がします。

意味は通じましたが、些か唐突な話の展開という気がしました。

これってコメディ?と思う場面もありましたが、こういう先の分かりやすい展開の方が宝塚には向いているような気がしました。


ショーの「シトラスの風-Sunrise-」は、初代宙組トップ・姿月あさとのイメージが強くあって、それと比較してしまって少し残念だったというのが、姿月あさとファンだった家内の意見でしたが、私は良かったと思いました。

宝塚らしい鮮やかさが感じられたように思います。

ただ、トップスターの歌唱力という点では、家内の言う通りでしょうね。でも、これは仕方がない。


2018年4月28日土曜日

「名作誕生」展 つながる日本美術

上野の東京国立博物館に「名作誕生」を観に行きました。

「つながる日本美術」という副題のついた、影響を受けあって花開いていった日本美術を解説するような展覧会になっています。

第一会場に入ると「祈りをつなぐ」というテーマで、いきなり薬師如来や十一面観音像などの重文や国宝級の仏像が出迎えてくれます。

こういう展覧会で出会える仏像は、お寺に行ってもまず見られない、見られたとしても暗くてよく見えない、という事が多いので、間近で拝観出来るのは有難いことです。

思わず手を合わせてしまいます。

仏像も見事でしたが、雪舟の山水画や俵屋宗達の屏風もやっぱりすごかった。特に俵屋宗達の屏風は、最近柳広司の「風神雷神」を読んだばかりでしたので、感慨深かったですね。

伊藤若冲の作品も何点か出展されていましたが、こうして同じテーマの作品と比べてみると若冲の天才性を改めて感じます。

こういう展覧会を見ると、改めて日本もすごいなぁと思います。





2018年4月8日日曜日

宝塚月組公演「カンパニー / BADDY(バッディ)」

家内に連れられて、東京宝塚劇場に宝塚月組公演「カンパニー / BADDY(バッディ)」を観に行きました。

東京ミッドタウン日比谷が開業してから初めての宝塚観劇ですが、東京メトロ日比谷線の日比谷駅から劇場近くまで地下街を通行できるので、雨が降っても然程濡れずに行けそうですね。

「カンパニー」は製薬会社のサラリーマン青柳誠二(珠城りょう)が、会社がスポンサーになって支援しているバレエ団への出向を命じられて、バレエ団のバレリーナ高崎美波(愛希れいか)や世界的なバレエダンサーの高野悠(美弥るりか)など仲間たちの力を借りて、新規公演を成功に導いていく物語。

宝塚の舞台でサラリーマンが主役の日本の現代モノって比較的珍しいような気がしますが、新鮮な印象も受けました。

ただ悪い舞台ではないけど、良かったねえと言うほどでもなしと感じましたが、家内は面白かったという意見です。





ショーの「BADDY(バッディ)」は、世界が統一され全ての悪がなくなった平和な地球に、地球から月に追放された悪党バッディが戻って来るというコンセプトで構成されたファンタジックなショーです。

面白い設定で、統一感のあるショーが展開されていきますけど、どうしてもメリハリの付け方が難しいような気がしました。

ショーが始まる前に舞台に月面のスライドが流れて、これは面白い趣向でした。

フィーナーレが宝塚のフィナーレっぽくなかったけど、そういう意味でも新しい試みのようでしたね。





2018年3月17日土曜日

プラド美術館展に行ってきました

上野の国立西洋美術館に「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」を観に行きました。

スペイン王室の収集品を核に開設されたプラド美術館は絵画作品が多くを占め、更に作品はスペイン人の画家の作品やスペイン王家や貴族が収集したスペイン所縁の画家の作品が多いことが特徴となっています。

確かにルーブル等の他の大きな美術館では、収集・展示品は年代も地域もジャンルも多岐にわたっている場合が多いのですけど、プラド美術館はスペイン絵画の美術館という色彩が非常に濃いようです。

今回の目玉はベラスケスの作品で、「王太子バルタサール・カルロス騎馬像」など肖像画の数々が出展されています。

なかなか重厚な画風の作品が多い展覧会ですけど、一方でどうも似たような印象の作品が多く、また宗教画はキリスト教に関する知識がないと理解が難しい場合が多いので、今回の展覧会は個人的には少し重たいかな。

17世紀頃の絵画は全体に暗く、私自身はもう少し華やかな画風の方が好きですね。

ただ驚くほど混雑しているわけではありませんので、じっくりと作品を鑑賞できるのは良いと思います。





2018年2月25日日曜日

「仁和寺と御室派のみほとけ」展

東京国立博物館で開催中の「仁和寺と御室派のみほとけ-天平と真言密教の名宝-」展に行きました。

宇多天皇が仁和4年(888)に完成させた京都・仁和寺を本山とする真言宗御室派の仏像や、御室派寺院に伝わる名宝を展示した展覧会で、なかなか見どころの多い展覧会でした。

特に第二会場に展示されている多くの仏像には圧倒される思いがしました。

普段は非公開の観音堂の内部を、実際に安置されている33体の仏像と壁画の高精細画像で再現した展示は写真撮影もOKで、多くの方が撮影していましたが、そう言えば随分と前に仁和寺に参拝した時には、あまりこういう荘厳な雰囲気は感じなかったような記憶が・・・。








仁和寺創建当時のご本尊である国宝の「阿弥陀如来坐像および両脇侍立像」もすごかったけど、何よりも葛井寺のご本尊の国宝「千手観音菩薩坐像」の迫力は圧巻でした。

普通にお寺に参拝に行っても、ご本尊をこんなに間近に拝観出来ることはまずありませんし、とても貴重な体験でした。

千手観音と言っても、実際に千本以上の手を持つ千手観音像は、現在確認できている限りではこの葛井寺の観音像だけのようで、千本の手が光背のように広がっている様は見事です。


昨年観た運慶展も良かったけど、今回の展覧会も素晴らしかったですね。





2018年2月24日土曜日

映画「グレイテスト・ショーマン」 面白かった

映画「グレイテスト・ショーマン」を観ました。

19世紀に活躍した実在の興行師フィニアス・テイラー・バーナム(P・T・バーナム)を主人公にした、ヒューマニズムと愛に溢れたミュージカルです。

貧しい生まれのバーナム(ヒュー・ジャックマン)は、上流階級の令嬢チャリティ(ミシェル・ウィリアムズ)と恋に落ち結婚する。

ニューヨークで妻と二人の娘に囲まれて、貧しいながら幸せな日々をおくっていたが、勤めていた会社が倒産した事から、興行の世界に入り奇抜なアイディアと実行力で成功を収めていく。





主演のヒュー・ジャックマンが予想した以上に歌もダンスも上手くて驚きました。

映像や音楽には迫力があり、物語のベースには愛があって、人生の成功と挫折とそれを乗り越える仲間がいて、バーナムの娘二人も可愛くて良かったです。

19世紀のアメリカが舞台ですので、階級的な差別が露骨にあり、バーナムのショー自体も差別を受けている小人症の男性や異常な大男、髭の生えている女性歌手、全身刺青の男などを見世物にして人気を集めていく訳ですけど、そういうショーを見世物として捉えるのか、世間から隠されて影の中で生きてきた人たちに光を与え、誇りをもって生きていく道を示したと捉えるかで、印象が大分変わってきます。

もちろんこの映画の中では後者の方で、差別に立ち上がる人たちの姿が、トランプの主導する今現在のアメリカに対する抗議にも重なって見えて、色々と思うところがありますね。

ただそんな風に穿った見方をしなくても、単純にエンターティメントとして楽しめる、いかにもアメリカ的な明るくゴージャスなミュージカルで面白かったです。





2018年2月18日日曜日

宝塚花組公演「ポーの一族」

東京宝塚劇場に宝塚花組公演「ポーの一族」を観に行きました。

名作の呼び声高い萩尾望都のマンガ「ポーの一族」を、宝塚で舞台化したミュージカル作品です。

原作を知らないと分かりづらいのではないかと、観劇する前に家内が言っていましたが、原作マンガを読んでいない私でも特に分かりづらいということはありませんでした。





「ポーの一族」と名乗る吸血鬼(バンパネラ)たちの長老女性ハンナに、妹メリーベル(華優希)とともに命を救われた少年エドガー(明日海りお)は、血族が村人たちから襲われて壊滅する前に、意に沿わないながらバンパネラの大老により14歳の若さでバンパネラとされてしまう。

生き延びた「ポーの一族」のポーツネル男爵(瀬戸かずや)とその妻シーラ(仙名彩世)を養父母としたエドガーは、自らの手でメリーベルをもバンパネラとし、各地を放浪する貴族の子として生きてきた。

長い年月が過ぎ、とある港町を家族とともに訪れたエドガーは、その地で少年アラン(柚香光)と出会う。


吸血鬼を題材にした物語によくあるように、全体的にどこか耽美的な雰囲気を漂わせています。

宝塚ミュージカルでは、ヒーローとヒロインのロマンスを巡る物語が殆どですけど、少年エドガーが主役ではそういうストーリーは難しく、この作品も全体的には愛をテーマにしているようですけど、男女の愛というのとは少し違っているようです。

宝塚的にどうなんだろうと思いましたが、意外と違和感はなく、面白い作品だったと思いました。