「熱い街で死んだ少女」を読みました。


 トマス・H・クック(Thomas H.Cook)の、熱い街で死んだ少女(Streets of Fire )を読みました。ちょっと昔のミステリィ小説です。

 人種偏見に満ちた南部の町で、マーティン・ルーサー・キング牧師の非暴力デモの嵐が吹き荒れる最中に、一人の黒人少女の遺体が発見される。土の中に無雑作にうめられた遺体には、暴行された形跡があった。
 この街では黒人の殺人事件なんかは珍しくないぜ、という声が多い中で、人種問題とからめた騒動になるのを恐れた上司の命令により、ベン・ウェルマン部長刑事は捜査を開始する。

 物語は、無残な死を遂げた、愛らしい黒人少女への同情を示す事すら躊躇われる当時の南部の状況と、白人だけではなく黒人の中にも強く残る根深い偏見を描きながら、殺人事件の謎を追う完成度の高いミステリィ作品として進行する。

 殺人事件の謎を追いながら明らかになっていく人々の偏見と、普通の庶民が心の中に持っている人間としての良心を巧みに描いて、なかなかの傑作でした。

 クック作品は「記憶シリーズ」が代表するように、普通の人間の内面を鋭く抉った、ある種の暗さを持つ作品が多いのですが、この作品はそういう暗さとは又少し違った印象を受ける作品ですね。

 感銘しました。でも今は絶版なのかな。


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