2008年10月10日金曜日

東野圭吾「容疑者Xの献身」を読みました。

 東野圭吾の直木賞受賞作ミステリィ「容疑者Xの献身」を読みました。

 中学生の娘と2人で暮らす弁当屋の店員花岡靖子の基に、別れた夫が現れて金を無心してくる。

 娘に付きまとうと脅され、しぶしぶ金を渡した靖子を見て、元々養父を毛嫌いしていた娘は養父を花瓶で殴りつけるが、逆に押さえつけられてしまう。その姿に逆上した靖子は、彼の首を絞めて殺害してしまう。

 我に返って自首しようとする靖子に突然かかってきた電話。その電話はアパートの隣人で、靖子に好意を寄せていた高校教師石神からのものだった。

 現場を一目見て、自分に全てを任せろと言った石神は、死体の始末からその後の対応まで全てを計画立てていく。

 冴えない中年の数学教師石神の立てた緻密な隠ぺい工作。

 事件の捜査にあたる警視庁の刑事草薙俊平と、石神・草薙と大学の同窓で天才ガリレオとあだ名される物理学者湯川学は、そのトリックを見破る事が出来るか・・・・。

 という展開の傑作ミステリィです。今丁度映画化されて公開中ですね。


 天才物理学者が大学時代に唯一認めた、友人で数学の天才の石神との、お互いにその才能を認め合った同士の駆け引きが一つのポイントですけど、この作品の最大の主題は石神が抱く花岡靖子への愛という点です。


 伏線が実に上手く張り巡らされて、まさかこのような結末を迎えるとは、正直想像もしていませんでした。まさしく脱帽です。


 探偵ガリレオ・シリーズの第3作目のミステリーですが、普通シリーズ物は最初の作品が一番良かったりしますけど、この作品はすごいですね。


 第134回の直木賞受賞作。ミステリィの直木賞受賞ってそんなに多くないような気がしますが、この作品は感動的な愛を描いているとともに、トリックにも驚きました。

 納得のミステリィだと思います。


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