ゴッドファーザー

 フランシス・コッポラ監督の名作映画「ゴッドファーザー」をDVDで観ました。

 この作品は私は大好きで何度も観て、自分の中のベスト5に入る作品だし、マリオ・プーゾの原作も好きで映画を観るよりも前に読んでいるし、原作も何度も読み返している傑作。

 たまたま息子が家に居たので、一緒に観ました。名作映画は古い映画でも出来るだけ子供にも魅せたい。


 ニューヨーク・マフィアの中でも強い力を持つコルレオーネ一家のドン、ビトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド )の屋敷内で行われている末娘のコニー(タリア・シャイア)の結婚式から物語が始まる。

 ビトーには血気盛んな長男ソニー(ジェームズ・カーン)、気の弱い次男フレド(ジョン・カザーレ)、そしてマフィアという家業に批判的な三男マイケル(アル・パチーノ)がいる。

 結婚式にはビトーの家族全員が集まりコニーの結婚を祝っていたが、これがビトー・コルレオーネのドンとしての頂点の時だった。

 麻薬取引に絡んでビトーが狙撃され、三男マイケルが敵対する麻薬の売人と買収された警察官を射殺したところから、一家の運命は大きく変わっていく。


 貧しいイタリア移民だったビトーがアメリカ社会の中で非合法な活動によりのし上がり、大きな力を得るのだけれども、その力の元となる源泉は家族であるというのがビトーの信念になっている。

 一方でその子供達は、勿論家族は大切に思っているものの、ビトーの考え方は少々古い考え方だと感じている。だからこそ長男ソニーは平然と浮気をするし、次男のフレドは遊び人のようになってしまうし、三男マイケルもイタリア人の伝統に敬意を払いつつも恋人はイタリア人ではない。

 そういう家族のあり方、世代による考え方の違い、そしてあくまでも非合法な世界から距離を置いていたマイケルがマフィアの世界に入っていく事によって大きく変貌していくあたりが、とても興味深い作品になっています。

 マフィアの抗争が主題になっていますけど、やはり徐々に人間性を失っていくように見えるマイケルの姿を通して何かを訴えている作品で、エンターティメントとしても楽しめるけど、内容はとても重たい名作ですね。

 今日久しぶりに観ましたけど、やっぱりこの作品は素晴らしいと思いました。


コメント