いつか晴れた日に

 DVDで映画「いつか晴れた日に」を観ました。

 ジェーン・オースティンの「分別と多感」が原作の映画です。

 19世紀初頭のイングランドを舞台にして、父親の死で遺産の邸宅を継いだ異母兄の元から、母親の親戚の小さなコテージに移ったダッシュウッド家の3姉妹とその母親、そして彼女達の恋愛と結婚を描いた作品。

 ジェーン・オースティンの作品は今までにもけっこう映画化されていますけど、この作品はその中でもとても良く出来た作品で、原作の良さを損なわずにいて、しかも原作とは微妙に違う味わいを上手く引き出していると思います。

 少なくとも「高慢と偏見」を原作にしたキーラ・ナイトレイ主演の「プライドと偏見」よりは、こちらの作品の方が映画としては私は好き。

 まぁ原作に対する思い入れみたいなものが、何度も読み返した「高慢と偏見」とは違うんでしょうけど・・・。

 登場人物が上手く描かれていたように思います。

 主人公のダッシュウッド家の長女エリノア(エマ・トンプソン)は少し年齢が私の思い描いていた人物像よりも上に感じますけど、落ち着いた雰囲気はピッタリだし、次女で奔放な性格のマリアンヌ(ケイト・ウィンスレット)は映画で観た方がしっくりする感じです。

 長女エリノアの相手となるエドワード・フェラースを演じるヒュー・グラントは、こういう作品の雰囲気にピッタリと当てはまるし、マリアンヌに恋心を抱くブランドン大佐はアラン・リックマンの重厚な演技が良く似合う。

 このアラン・リックマンってパヒュームとかスウィーニー・トッドとか、後はハリポタ・シリーズのスネイプ役とかで、どちらかと言えば敵役のような役回りが多いみたいですけど、こういう歴史物に出演すると何だか周りが引き締まる感じ。

 とてもキレイな景色が有って、さまざまな人間模様があって、面白い作品でした。


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