スパングリッシュ

 映画「スパングリッシュ」をDVDで観ました。

 「太陽の国から来たママのこと」という副題が付いているみたいです。

 正直言えば「天使のくれた時間」のティア・レオーニが出演している作品だというので観る気になっただけで、聞いた事もなかった映画ですし、大した期待はなかったんですけど・・・。

 この作品、すごく良かったです。

 夫に捨てられながらも、ひとりで毅然と娘を育てているメキシコ女性フロール(パズ・ヴェガ)は、愛する娘クリスティーナ(シェルビー・ブルース)の将来を考えて、ロスに不法滞在者として移り生活する。

 昼夜を問わず身を粉にして働いていたものの、成長した娘の事を考えて更に良い職を得るため、四つ星レストランのオーナーシェフ、ジョン(アダム・サンドラー)とデボラ(ティア・レオーニ)夫婦に二人の子供とデボラの母が同居するクラスキー家の家政婦になる。

 しかし裕福で幸せな一家に見えるクラスキー家には、実際にはさまざまな問題があり、フロールとクリスティーナもその渦中に巻き込まれていく。

 やはりテーマは家族愛とか母の愛になると思いますけど、日本でそういった事を描くとどうしてもジメジメした雰囲気が感じられてしまうのですが、この作品は主人公フロールの毅然とした性格、強く明確な信念、親と子の信頼などが底にあって、からっとした印象の作品に仕上がっていて、それがまた妙に心地よいですね。

 色々な事象、ラテン社会と白人社会、豊かな一家と貧しいシングル・マザー、娘のために女としてより母として生きる女性と、母として生きるよりも女として生きたい女性、などを対比させて、さまざまな事を考えさせてくれる映画でした。



母の愛を描いた映画「スパングリッシュ」

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