映画「手のひらの幸せ」を観ました

 歌手の布施明原作の童話「この手のひらほどの倖せ」を基にした映画「手のひらの幸せ」を観ました。

 幼くして父・母をなくし養護施設で暮らした健一(河合龍之介)と龍二(浅利陽介)の兄弟の絆と真直な生き方を描いたなかなか感動的な作品です。

 昭和33年に二人を育ててくれた祖父が亡くなった場面から、昭和48年の東京で大工として働く健一と長岡で養子先で可愛がられながら頑張っている高校生の龍二の姿、それと幼き日の二人が交互に描かれていて、映像も綺麗だし3丁目の夕日のような懐かしさもあるし良い作品でした。

 派手なところがない地味な映画ですけど、ちょうど龍二と私とは同じ位の年齢で、少し自分の人生がかぶる感じがします。

 あの頃の若者も今や年金受給者に近くなりますけど、こういう風に一所懸命に働いて社会を支えてきた人たちの老後がもし寂しいものだとしたら、何とかせにゃいかんなどと、昨今の日本の現状が頭に浮かんで来て、映画とは直接関係ないような事を考えてしまいました。

 整った顔立ちですけど、どこか脇役向きの雰囲気がある河合龍之介が良い役どころです。また浅利陽介は時折見せる表情がどこかで見たようなと思いましたが、彼はちょっとジョン・キューザックに似ていませんか。

 それにしても最近の子役は演技が自然でみんな上手ですね。


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