映画「運命じゃない人」

 映画「運命じゃない人」をDVDで観ました。

 今丁度NHKの朝のTV小説「ゲゲゲの女房」で水木家に下宿している売れないマンガ家中森恒夫役を演じている中村靖日などが主演している、ある一晩の出来事を登場人物それぞれの視点から描いた群像劇です。


 少し内気だけど純朴で人のよいサラリーマン宮田(中村靖日)は、付き合っていた女性あゆみ(板谷由夏)が出て行ったマンションにひとり住まい。ある夜帰宅すると、親友で私立探偵の神田(山中聡)に呼び出され、夜のレストランに向かう。

 そこで出会ったのが、婚約者の元を飛び出したばかりの女性桑田真紀(霧島れいか)。真紀に声をかけたのは神田だったが、神田はトイレに行くと言っていなくなり、泊まるところのない真紀を宮田は自分の部屋に連れて行くが、そこにやってきたのが別れたはずの彼女あゆみ。さて・・・。


 始めに真紀の視点から物語が始まり、それが宮田の視点、神田の視点、ヤクザの親分浅井(山下規介)の視点で、この一晩の出来事が描かれる。同じ場面がそれぞれの情景から見るとまた違った風になるのが面白い。

 有名な俳優が出演していないからだと思うけど、公開時にあまり話題になった記憶が有りませんけど、独特のユーモアがあって、会話があって、出演者の個性があって、とても良く出来た映画でした。

 ともかく物語の組み立てが良いですね。期待以上に面白い作品でした。


 それにしても中村靖日という役者さん、あまりイイ男ではないけど、こういう気の小さな好人物にピッタリの役者さんで、脇役には外せない人物になりそうです。


 
映画「運命じゃない人」

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