2010年8月1日日曜日

映画「ギター弾きの恋」

 1999年製作のウディ・アレン監督作品の映画「ギター弾きの恋」をDVDで観ました。

 1930年代のアメリカ、天才ジャズ・ギタリストのエメット(ショーン・ペン)は破滅的な性格で、派手好きでうぬぼれ屋で大酒飲みでステージをキャンセルすることもしばしばという男。しかし本人に言わせれば世界で2番目に上手いギターは、その演奏を聴いた人間をとりこにするような力を持っている。

 この映画は、そんなエメットの半生を、現代に生きるさまざまな人物のインタビューを通して回顧するような面白い構成で描かれている。

 エメットの日常と、彼が出会う口のきけない娘ハッティ(サマンサ・モートン)、結婚なんてする気はないというエメットが電撃的に結婚してしまう上流階級の女性ブランチ(ユマ・サーマン)などとの交流が、懐かしいジャズに乗って展開していく。


 自惚れが強く身勝手で子供っぽい振る舞いのエメットと、口がきけず頭もあまり良くないけど、純情で心優しいハッティを観ていると、何故かフェデリコ・フェリーニの名作「道」を連想しましたが、ラスト・シーンでエメットがギターを枯れ木(?)に叩きつけて、そのあと後悔の涙を流しているシーンでは、やっぱりジェルソミーナが死んだあとにザンパノが泣いているシーンが浮かびます。

 ウディ・アレンも特にフェリーニへのオマージュとは言ってないと思いますけど、テーマが微妙に似ている感じがします。


 ただ悲劇が本当に悲しいイタリア映画の「道」よりも、ストレートではなく少し捻った感じのアメリカ映画という違いは有るんでしょうね。


 ショーン・ペンはこういう癖のある人物を演じると上手ですね。ユマ・サーマンもゴージャスで勝気な役割が似合っている感じ。

 そしてハッティを演じたサマンサ・モートンの押さえ気味の笑顔が、可憐で心に残ります。


 ジャズの音色も心地良くて、余韻も有るしなかなか傑作だと思います。


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