コクリコ坂から

 映画「コクリコ坂から」を観ました。

 ジブリだし観たいとは思っていましたが、何となく内容的にはたいしたことないような印象で、観た人の感想も賛否両論だし、さほど期待もせずに観たのですけど、私はとても気に入りました。

 但し、「3丁目の夕日」を観た時のような、ノスタルジアに浸るような感じもあるので、子供が観ても面白くないかも知れません。この映画を観てしみじみ思う人は団塊の世代か、こういう時代に興味がある人かも。

 東京オリンピックを目前にした時代の横浜のとある高校で、明治時代に建てられた由緒ある建物「カルチェラタン」の取り壊しをめぐって、学内で大論争が起きている。

 高台にある下宿屋を手伝う高校生の海は、「カルチェラタン」の取り壊しに反対する俊と出会い、お互いにひかれていくのだが・・・。


 古い建物の取り壊しをめぐる中での高校生の純愛ストーリーのような印象しかなかったので、実際に映画を観て、海が食事の用意をしたり買い物に出かけたりする場面を見て、旧制高校を思わせるような建物と当時の高校生たちの熱気を見て、田舎のような佇まいだけど活気ある当時の横浜を見て、ゴミゴミした東京・新橋界隈の景色を見て、高度成長が始まったばかりで勢いのある時代の雰囲気がたまらなく素敵です。

 物語自体は古風でそんなにたいした話ではないけど、音楽を含めて映画の全体的な雰囲気が良い。まぁジブリ・アニメである必要はないけど、アニメならではの絵画的な美しさも感じました。

 また観たいと思わせてくれる作品です。


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