映画「マレフィセント」

 映画「マレフィセント」を観ました。

 1959年製作のディズニー・アニメの傑作「眠れる森の美女」を実写版で、更に悪役である魔女を主役にしてリメイクした作品です。「眠れる森の美女」に登場する魔女は完全な悪役でしたが、この「マレフィセント」の主人公は悪役とは言えない、どちらかと言えば信頼していた人間に裏切られて逆上した妖精の女王で、犠牲者のような位置づけになります。

 「眠れる森の美女」の物語を視点を変えて描いた作品、というようなCMを観ましたが、オリジナルとは別の物語だと思ったほうが良いですね。

 ストレートな勧善懲悪の話で、悪は滅び正義は勝つという言葉が語られる「眠れる森の美女」と違って、善と悪の境界線は少し曖昧なところがあります。オーロラ姫に呪いをかけるマレフィセントには同情の余地がありますし、結果的にマレフィセントを裏切りこの事態を招くステファンにしたって、野心家であっても根っからの悪人というのとは少し違っていたように思います。

 「真実の愛」が一つのテーマで、あまり子供向きの映画ではないと思う人もいるかもしれませんが、私は色々と考えさせるところも含めて小学校高学年か中学生くらいに丁度良い作品だと思いました。





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