2015年5月16日土曜日

大英博物館展

 東京都美術館に「大英博物館展 - 100のモノが語る世界の歴史」を観に行きました。展示品は珠玉の100点ですが、中身がすごく濃い展覧会でじっくり見たら相当に時間がかかりそうです。

 入り口に入って最初の展示物が紀元前600年頃の古代エジプトの棺です。レプリカ?と思うほど状態が良くて何だかすごい。TV番組を見たら棺自体は棺に書かれたヒエログリフによれば女性のためのものらしいのですが、中に入っていたミイラは男性のものだったとか。そういう話を聞くと興味も一層増します。

 更に大英博物館で一番古い展示物だという200万年前の石器とかが展示されていて、全く手を抜かない展示会という感じです。流石にロゼッタストーンはレプリカでしたが、ウルのスタンダードやビーグル号のクロノメーター、ルイス島のチェス駒などの本物が展示されていて、これは絶対に必見の展覧会です。

 この展覧会のテーマは「200万年前から現代に至る人類の創造の歴史を読み解こうとする試み」だそうですが、日本の紀元前5000年頃の縄文土器を始め年代の古い遺物が世界各国から出土されている印象で、いわゆる文明発祥の地という場所でなくとも、相当の昔から人類の営みが行われてきたというのは意外な発見でした。

 また古代の遺物を修復しつつ、当時のありのままに保存するという姿勢も立派だと思います。そこには歴史に対する大いなる敬意が感じられて、自分たちにとって都合の良いものだけを残し不都合なものは抹殺するという考え方がありません。

 こういう展覧会をみると欧州の懐の深さを実感します。昨今の中東の遺跡に対するイスラム過激派の行動などを見るにつけ、または多くの遺跡などが新しく勃興した勢力によって破壊されてきた事を思うと、大英博物館のようなものは人類にとって大切な存在なんだろうと今更ながら感じました。

 ちなみに日本も過去のものを大切にしてきた国ですから、歴史が政治に翻弄されることが比較的少なかった事に誇りを感じました。




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