善光寺と北向観音

 2008年から2014年まで7年かけてゆったりと坂東三十三ヶ所観音霊場巡りをしてきましたが、今日は結願の御礼ということで、長野の善光寺とその対のお寺だという北向観音に行って来ました。

 千手観音を御本尊とする北向観音はその名の通り北向に建立されていて、阿弥陀如来を御本尊として南向きに建立された善光寺の対のお寺として信仰を集めているのだそうです。また現世利益を願う北向観音と未来往生を願う善光寺の両方にお参りすると良いとされているらしい。

 奇しくも本年は7年に一度の善光寺の御開帳の年に当たります。三十三ヶ所霊場巡りは基本的に電車とバスと徒歩で出かけましたが、善光寺へのお礼参りはバスツアーを利用して出かけてきました。お礼参りが御開帳の年になったのも何かの縁、折角ですから回向柱に触れてありがたい功徳を頂いてきました。しかし混雑していましたねぇ。


●北向観世音

 バスツアーの都合で、まずは北向観音からのお参りとなります。北向観音は別所温泉の中にありますので、地方の温泉街を歩いて行くようなイメージで、これはこれで風情があって好きです。善光寺が日本を代表する寺院の一つであるのに対して、北向観音はもう少し小じんまりとしたお寺さんですが、参道の雰囲気が昔ながらの観光地という感じで気持ちが良いですね。


北向観音に向かう参道


 北向観音の境内はそれ程広い感じはなくコンパクトにまとまっている感じで、本堂もごく普通のお寺さんという感じでしたが、不思議とどことなく温かみを感じます。


コンパクトな境内と本堂


温泉薬師瑠璃殿



 境内にある樹齢1200年の愛染カツラの木は、直木賞作家の川口松太郎さんがこれを元に小説を書いて、田中絹代と上原謙主演で映画化され、花も嵐も踏み越えて・・・と主題歌が大ヒットした有名な樹木で、長野県の天然記念物に指定され、「縁結びの霊木」として人気があるそうです。


 別所温泉と北向観音は中々来る機会がなさそうですが、私はこういう雰囲気の場所が好きです。


樹齢1200年の愛染カツラ






●定額山 善光寺

 お参りを終えた後、北向観音から善光寺に向かいます。ツアーバスで概ね1時間位かかりましたでしょうか。7年に一度の御開帳ということで善光寺が非常に混雑しているということもあるのでしょうね。

 長い間生きてきましたが、私は善光寺に参拝するのは生まれて初めてです。流石に善光寺はとても大きなお寺さんで参道も立派で人もいっぱいです。


善光寺山門


 まずは今回のお参りのメインイベントとも言える前立本尊と繋がる回向柱に触れるため、長い行列に並びました。これでも比較的空いているということで、確かに1時間も2時間も待つということはありませんでした。


回向柱に並んでいる人たち


回向柱と本堂


 回向柱に触れて前立本尊と結縁を結んで、本堂でお参りして、御印文頂戴という列に並んで頭に法印を押して頂きました。この御印文頂戴も御開帳の時だけの行事だそうです。

 戒壇めぐりとかにも興味はありましたが、何しろバスツアーなので時間が足りなくなりそう。結局御朱印を頂いて回向柱に触れて御印文頂戴をして頂いたことで、今回の目的は達成です。ありがたい一日でした。






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