宝塚宙組公演「王家に捧ぐ歌」

 宝塚宙組公演「王家に捧ぐ歌 -オペラ「アイーダ」より-」を東京宝塚劇場に観に行きました。副題にある通り、オペラ「アイーダ」が原作のミュージカルです。何年か前に星組の湖月わたると安蘭けいの公演を観ましたが、最近記憶力が本当に衰えていて、星組公演の記憶がモヤっとして、今回の公演を観ながらも細い部分でこんな話だったかなぁと思って観ていました。

 エチオピアと戦っているエジプト。エジプトの将軍ラダメスはエジプトに囚われ奴隷となったエチオピアの女王アイーダに心惹かれながらも、総指揮官としてエチオピア軍を撃破し英雄としてエジプトに凱旋する。ファラオの娘アムネリスの愛を受け次のファラオ候補と目されているが、ラダメスの心はアイーダに向けられ、またエチオピアとの果てしなく続く戦争を終わらせるために、エチオピアに対する寛大な処置をファラオに望む。

 本当の物語を知らないのですが、アイーダとラダメスがいつの間にか恋仲になった経緯が良くわからないし、エチオピア王の考えも思慮が足りないところが気になります。でも理想と現実、人間が持つ心の闇、奪われたプライドが巻おこす悲劇などは普遍的な物語なんでしょうね。観ていて飽きない作品でした。

 ただミュージカルという割には、娘役のお二人があまり歌が上手くない印象。家内に言わせればアイーダ役の実咲凛音は歌が上手だと言われているとの事ですが、ラダメス役の朝夏まなととの相性が今ひとつだったように私には思えました。

 またアムネリス役の伶美うららも存在感はあるのですが、あまり声量がないみたいで、ちょっと不安定な感じでした。

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