春画展

 先日、文京区目白台の永青文庫で開催されている「春画展」を観に行きました。結構巷で話題になっている、浮世絵の春画を展示した18禁の美術展ですが、なかなかどうして、こうした主題の浮世絵を美術展として開催できる時代になったのだなぁと感心してしまいました。30年前だったら間違いなく開催できなかったでしょうね。

 春画そのものは、おそらく浮世絵以外にも、または日本以外にもあるのだろうと思いますが、やっぱり内容が内容だけに公に出来るものではなさそうで、日本ほどおおらかに数多く描いた国はないと思います。こういう作品を見ると、日本人はものごとを率直に見て、実に柔軟な考え方をする民族だったようですね。表現力も構成も下手なAVよりも余程よく出来ているような感じ。浮世絵になると下品な印象があまりないのが良い。

 こうした版画に初めて接した欧州の人たちはさぞかし驚いたでしょうね。ここまで性行為をあからさまに描いた絵画が、当時のヨーロッパで手に入るとはとても思えません。今こうして見てもレベルが高いですものね。何だか日本人ってすごいなぁ。

 永青文庫には初めて行きましたが、こんなところがあったんですね。美術館として利用されているのは、江戸時代は細川家下屋敷のあった敷地の細川家の事務所だった建物のようで、外観はそうでもないけど、内部はなかなか趣があります。

 春画展は混んでいるという話を聞いて平日の朝イチで出かけましたが、それ程の大行列があるわけではなく、ゆったりと鑑賞できました。但し館内はあまり広くないので、大勢の方が鑑賞に来ると窮屈になっちゃいそうです。私が観た時間はそれ程混雑しているという印象ではありませんでしたが、昼頃はそれなりに混雑していたようです。





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