特別展「生誕150年 黒田清輝 ─ 日本近代絵画の巨匠」

 東京国立博物館・平成館に「黒田清輝 - 日本近代絵画の巨匠」展を観に行きました。

 黒田清輝と言えば「湖畔」で広く知られ、日本に近代西洋絵画を広めた人物ですが、意外と彼の作品を生で見る機会は少ないような気がします。

 有名な「湖畔」は、私が子供の頃に初めてシートで購入した記念切手になっているし、教科書にも掲載されていて、日本の絵画の中で最も知られている作品の一つだと思いますが、私は記憶にあるかぎり本物を観るのは初めてだと思います。

 黒田清輝は描いた作品もさりながら、フランスに留学中に近代絵画を広く学び、日本に近代美術を広めた功績が大きく、また黒田自身もそういう使命感を持っていた点が偉大な人物だと改めて思いました。

 日本に分かりやすい形で西洋絵画を伝えるために、彼自身の画家としての欲求は抑えがちだったような雰囲気もあり、案外と巨匠の割には大作が少なく、先駆者としての苦労が忍ばれます。

 今回の展覧会は黒田清輝の生誕150年を記念した大回顧展で、黒田清輝の代表作がほぼ網羅されている展覧会となっていますが、会場が意外に混雑していないのが不思議でした。





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