ほえみの御仏展と古代ギリシャ展

 上野の東京国立博物館にほえみの御仏展古代ギリシャ展を観に行きました。

 本館で開催されているほえみの御仏展は、奈良中宮寺門跡の国宝・半跏思惟像と、韓国の国立中央博物館所蔵の国宝78号・半跏思惟像の二体の仏像のみを展示した展覧会です。

 この二体の公開だけで一般の入場料が千円だから、随分とコストパフォーマンスの悪い展覧会ですね。

 更にこの展覧会の影響なのか、東京国立博物館に入館する際に手荷物検査が実施されていて、国立博物館で手荷物検査というのは、私は初めての経験でした。

 半跏思惟像とは、片足を膝に乗せ、手を頬に添えて、何か物思いにふける仏像のことですが、韓国の仏像は銅造でサイズはやや小さめ、6世紀に作られたもので、中宮寺門跡の仏像はクスノキで作られた仏像で7世紀のものです。

 仏像の顔立ちや姿にそれほど大きな違いはなく、解説がなければ、どちらがどちらの国の物かという事が分からないくらいです。

 例えばインドの仏像になると、明らかに日本の仏像とは違っていますけど、日本と韓国ではそこまでの違いはなかったですね。

 仏像二体を見ただけなので時間はかからなかったけど、国宝の仏像をこうして間近に見る機会はないと思いますので、なかなか良かったです。





 平成館の古代ギリシャ展は、内容が濃い割には意外と空いていました。

 「古代ギリシャ世界のはじまり」から「ヘレニズムとローマ」まで8章に分けたテーマに沿って展示されています。紀元前6800年~紀元前300年くらいまでの長い期間の物が展示されていて、ギリシャ文明の奥深さを感じる内容です。

 壺や盃、土器、人物・神々の像、装飾品、貨幣などが多く展示されていますが、展示物から当時のギリシャ人たちの生活を垣間見れるような内容になっていて、興味深かったですね。

 あまり混雑していないので、ゆったりと見学できるのも良かった。





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