東京国立博物館 平安の秘仏展と禅展

東京国立博物館に「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」と「禅 −心をかたちに− 臨済禅師1150年・白隠禅師250年遠諱記念特別展」を観に行きました。


本館で開催されている「平安の秘仏」は滋賀県甲賀市・櫟野寺(らくやじ)の仏像20体が、初めて寺外で展示されるという展覧会です。

櫟野寺といっても、あまり聞き覚えのないお寺ですが、延暦11年(792)に最澄が延暦寺の建立に際しての良材を求めて訪れ、櫟の霊木に観音像を刻んだことが始まりと伝えられる天台宗の古刹だそうです。

展示されている仏像の中でも、櫟野寺のご本尊となる十一面観音菩薩坐像は秘仏とされ、普段は拝観できません。そういった簡単には拝めない秘仏に出会えるのはありがたいことです。

国立博物館の一室に20体の仏像が展示されているだけの展覧会ですが、なかなか荘厳な雰囲気が感じられて良かったですね。







平成館で開催されている「禅」は禅宗の寺院の中から国宝や重要文化財を多く含んだ書画や像などを中心に展示して、禅宗の成り立ちや教えなどを網羅する美術展です。

会場に入ると、いきなり白隠禅師の書いた達磨大師の迫力ある画が展示されていて、オオッという感じです。

水墨画や高僧の像などの展示も多いのですけど、茶道具などの展示がされている辺りに、禅宗と為政者たちとのつながりのようなものが垣間見れて面白かったですね。

全体的にどこか力が感じられるような展覧会でした。







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