映画「海賊とよばれた男」

第10回本屋大賞を受賞した百田尚樹の小説を原作とする映画「海賊とよばれた男」を観ました。

出光興産の創業者・出光佐三をモデルにした、日本の発展と戦後の復興に命をかけた石油商・国岡鐡造(岡田准一)の男の生きざまを描いた骨太の作品です。





敗戦まもなくの日本で、商品である石油の取り扱いも出来ない中、従業員の解雇は一人もせずに石油会社・国岡商店を再興しようとする国岡鐡造60歳の姿を描く場面から始まり、若かりし頃の鐡造の未来を見据えて奮闘する姿を時折交えながら物語は進展します。

クライマックスは欧米石油メジャーの圧力にめげずに、国岡商店が保有する大型タンカー日承丸(本来は日章丸)で英国海軍が封鎖するイランから直接石油を輸入する場面になります。

民間人が身の危険も顧みずに、大義のために困難に立ち向かっていく。こうした国岡鐡造を始めとする人物の筋の通った生き方は、今の日本人が忘れてしまったような気がして、やっぱり昔の人は偉かったというような気持ちになってしまいます。

今の日本の繁栄はこうした先人たちのおかげ様と改めて思いました。

主演の岡田准一は60歳を超えてからの場面が多いのですが、違和感を全く感じないし、理想を掲げて立身出世した人物の迫力を感じさせて、役者としての力量を改めて感じました。






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