健康のためのウォーキングは一日八千歩



健康のためには1日1万歩を目処に歩きましょう、とよく聞きますが、実際にはどうなんでしょう?

1日1万歩というと、成人男性なら90分ほど歩けば達成できるような歩数のようで、それ程大変な数字でもなさそうです。

しかし東京都健康長寿医療センター研究所・運動科学研究室長の青栁幸利さんによれば、「1日1万歩で健康になる」は大きな間違いだそうです。

青栁さんが、群馬県中之条町に住む65歳以上の住民5000人を対象に15年にわたって調査した結果によれば、歩数だけを信じて歩くことに意味はなく、また運動のしすぎは、健康効果がないどころか健康を害することになると言います。

「誰もが健康であり続けられる歩き方」というのは、やりすぎでもなく、足りなすぎてもいない「ほどほどの運動」をする事。

その目安としては、1日の総歩行数が8000歩程度で、そのうち中強度の歩行を20分くらいするのがベストだそうです。

中強度の歩行とは「なんとか会話ができる程度」の速歩きを指すとの事。

さらに言えば、人間の体温がいちばん上がる時間帯である夕方の4時から6時頃に速歩きをすることで筋肉に刺激が与えられ、血液のめぐりが良くなるので、夕方に歩くのが良いらしい。

また朝起きてから1時間以内のウォーキングは、心疾患や脳卒中が起こるリスクが高くなるので、止めておいた方が良いそうです。

そして、1日20分程度の中強度の運動を2カ月続けることで、長寿遺伝子のスイッチが入るそうですから、2カ月以上毎日続ける事が大切だし、それ以降も継続して歩きましょう、ということになります。

毎日というのは、厳密には難しいですけど、でも1日20分程度の中強度の運動は意外と実践出来るものです。

健康のために、頑張り過ぎずに、意識して歩きましょう。


コメント