2017年2月26日日曜日

「春日大社 千年の至宝」展

先日、上野の東京国立博物館・平成館で開催されている「春日大社 千年の至宝」展を観に行きました。

神社と言えば、伊勢神宮や出雲大社がまず思い浮かびますけど、奈良にある春日大社も日本有数の大神社のひとつで、私が関西に個人旅行する時に、必ず立ち寄る場所の一つですが、最近は個人旅行自体しないからなぁ・・・。奈良公園の周辺は本当に好きなんですけどね。

春日大社には門外不出の神宝や奉納品が多く納められていて、「平安の正倉院」と呼ばれているそうですが、この展覧会ではそうした貴重な文化財が一堂に会するということです。

見どころは平安から鎌倉の鎧兜や刀剣類などですが、目玉のひとつ「金地螺鈿毛抜形太刀」は展示が終わっていて観ることが出来ず残念でした。

出かけたのは平日でしたので、それほど混雑はしておらず、展示品をゆっくりと見学できましたが、反面ゆっくりと全てを見学した故に歩き疲れてしまいました。やっぱり展示品は見事ですので、良く見ようとすると時間がかかってしまいます。

最近こうした日本の名品を観る展覧会に行くと、やっぱり日本人に生まれて良かったと思うのは、歳を取った証拠なのかな?

じっくりと見学が出来て、充実した展覧会でした。





2017年2月18日土曜日

サクロモンテの丘 ロマの洞窟フラメンコ

有楽町スバル座でロマ族(ジプシー)のフラメンコ文化を描いたドキュメンタリー映画「サクロモンテの丘 ロマの洞窟フラメンコ」を観ました。

スペイン・アンダルシア地方サクロモンテの洞窟で生活したロマ人が生み出した洞窟フラメンコ。そのフラメンコ独特の情熱的な歌と踊りで栄えたコミュニティも、1963年に起こった水害により衰退する。

この映画は、そうした時代を生き抜いてきた人々のインタビューで構成されたドキュメンタリーです。






フラメンコにもロマ人にも、正直言って興味なかったし、時間が余っていたので暇つぶしに・・・という気分で観た映画でしたが、予想に反して見入ってしまいました。

差別を受け迫害されてきたロマ人たちが築いた独自の文化・生活。貧しいけれどもお互いを思いやる環境で生きてきた中で発達していったフラメンコ。

日々の生活に根付いていたダンスと音楽の日々を、老境を迎えたロマ人たちが省みて語る言葉が、古き良き時代というのとはまた違うけど、ロマの文化や伝統に対する誇りに満ちていて、経済的に恵まれていたわけではないけど、ある意味豊かな暮らしを思わせてくれます。

私の知識不足もあって、映画の中で語られる言葉の意味が分からないことも多かったけど、全体的なニュアンスは汲み取れるし、人に歴史ありと思わせる場面と、ロマ文化と密接に絡んだフラメンコの情感を感じる場面の切り替えも効果的です。

それに70代、80代になっても、映画の中で披露する歌にも踊りにも迫力があって、何だかすごいなぁと素直に感動しました。

こういう映画は何かのきっかけがないと中々観られませんが、観て正解でした。





2017年2月4日土曜日

映画「海賊とよばれた男」

第10回本屋大賞を受賞した百田尚樹の小説を原作とする映画「海賊とよばれた男」を観ました。

出光興産の創業者・出光佐三をモデルにした、日本の発展と戦後の復興に命をかけた石油商・国岡鐡造(岡田准一)の男の生きざまを描いた骨太の作品です。





敗戦まもなくの日本で、商品である石油の取り扱いも出来ない中、従業員の解雇は一人もせずに石油会社・国岡商店を再興しようとする国岡鐡造60歳の姿を描く場面から始まり、若かりし頃の鐡造の未来を見据えて奮闘する姿を時折交えながら物語は進展します。

クライマックスは欧米石油メジャーの圧力にめげずに、国岡商店が保有する大型タンカー日承丸(本来は日章丸)で英国海軍が封鎖するイランから直接石油を輸入する場面になります。

民間人が身の危険も顧みずに、大義のために困難に立ち向かっていく。こうした国岡鐡造を始めとする人物の筋の通った生き方は、今の日本人が忘れてしまったような気がして、やっぱり昔の人は偉かったというような気持ちになってしまいます。

今の日本の繁栄はこうした先人たちのおかげ様と改めて思いました。

主演の岡田准一は60歳を超えてからの場面が多いのですが、違和感を全く感じないし、理想を掲げて立身出世した人物の迫力を感じさせて、役者としての力量を改めて感じました。