2015年5月24日日曜日

宝塚花組公演「カリスタの海に抱かれて」

 宝塚花組公演「カリスタの海に抱かれて / 宝塚幻想曲」を東京宝塚劇場に観に行きました。大石静氏が書き下ろした宝塚オリジナルのミュージカルだそうです。

 「カリスタの海に抱かれて」はフランス統治下にある地中海のカリスタ島が舞台。フランス統治に抵抗する独立運動は弾圧されたが、今でも島民たちは独立を勝ち取ろうと思っている。そうした中でフランス軍指揮官シャルルが新任としてカリスタ島にやって来る。実はシャルルはカリスタ島の生まれで、レジスタンスの指導者ロベルトとは親友として少年時代を過ごしていた。

 時はまさにフランス革命前夜。革命に乗じてカリスタ島を独立させようと考えるシャルルはロベルトたちの元に向かうが・・・。なんて感じのお話です。

 フランス革命が好きな宝塚らしい物語ですが、最近はムリに悲劇に仕立てないのですね。以前だったら絶対におしまいの方で主要人物が死んで・・・という話になったと思います。てっきりこの作品もそういう方向に進むかと思っていましたが予想外でした。私はこういう物語の方が好きです。

 でも何となくですがカリスタの人たちの衣装が地中海というよりもカリブの海賊みたいでしたね。


 ショーの「宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)」はファンタジアというテーマが今ひとつわからない感じ。

 ファンタジアというよりも和風テイストを感じさせるショーで、なかなか落ち着いていながらきらびやかな雰囲気で個人的には嫌いじゃありません。

 フィナーレがいかにも宝塚という演出でした。



2015年5月21日木曜日

善光寺と北向観音

 2008年から2014年まで7年かけてゆったりと坂東三十三ヶ所観音霊場巡りをしてきましたが、今日は結願の御礼ということで、長野の善光寺とその対のお寺だという北向観音に行って来ました。

 千手観音を御本尊とする北向観音はその名の通り北向に建立されていて、阿弥陀如来を御本尊として南向きに建立された善光寺の対のお寺として信仰を集めているのだそうです。また現世利益を願う北向観音と未来往生を願う善光寺の両方にお参りすると良いとされているらしい。

 奇しくも本年は7年に一度の善光寺の御開帳の年に当たります。三十三ヶ所霊場巡りは基本的に電車とバスと徒歩で出かけましたが、善光寺へのお礼参りはバスツアーを利用して出かけてきました。お礼参りが御開帳の年になったのも何かの縁、折角ですから回向柱に触れてありがたい功徳を頂いてきました。しかし混雑していましたねぇ。


●北向観世音

 バスツアーの都合で、まずは北向観音からのお参りとなります。北向観音は別所温泉の中にありますので、地方の温泉街を歩いて行くようなイメージで、これはこれで風情があって好きです。善光寺が日本を代表する寺院の一つであるのに対して、北向観音はもう少し小じんまりとしたお寺さんですが、参道の雰囲気が昔ながらの観光地という感じで気持ちが良いですね。


北向観音に向かう参道


 北向観音の境内はそれ程広い感じはなくコンパクトにまとまっている感じで、本堂もごく普通のお寺さんという感じでしたが、不思議とどことなく温かみを感じます。


コンパクトな境内と本堂


温泉薬師瑠璃殿



 境内にある樹齢1200年の愛染カツラの木は、直木賞作家の川口松太郎さんがこれを元に小説を書いて、田中絹代と上原謙主演で映画化され、花も嵐も踏み越えて・・・と主題歌が大ヒットした有名な樹木で、長野県の天然記念物に指定され、「縁結びの霊木」として人気があるそうです。


 別所温泉と北向観音は中々来る機会がなさそうですが、私はこういう雰囲気の場所が好きです。


樹齢1200年の愛染カツラ






●定額山 善光寺

 お参りを終えた後、北向観音から善光寺に向かいます。ツアーバスで概ね1時間位かかりましたでしょうか。7年に一度の御開帳ということで善光寺が非常に混雑しているということもあるのでしょうね。

 長い間生きてきましたが、私は善光寺に参拝するのは生まれて初めてです。流石に善光寺はとても大きなお寺さんで参道も立派で人もいっぱいです。


善光寺山門


 まずは今回のお参りのメインイベントとも言える前立本尊と繋がる回向柱に触れるため、長い行列に並びました。これでも比較的空いているということで、確かに1時間も2時間も待つということはありませんでした。


回向柱に並んでいる人たち


回向柱と本堂


 回向柱に触れて前立本尊と結縁を結んで、本堂でお参りして、御印文頂戴という列に並んで頭に法印を押して頂きました。この御印文頂戴も御開帳の時だけの行事だそうです。

 戒壇めぐりとかにも興味はありましたが、何しろバスツアーなので時間が足りなくなりそう。結局御朱印を頂いて回向柱に触れて御印文頂戴をして頂いたことで、今回の目的は達成です。ありがたい一日でした。






2015年5月16日土曜日

大英博物館展

 東京都美術館に「大英博物館展 - 100のモノが語る世界の歴史」を観に行きました。展示品は珠玉の100点ですが、中身がすごく濃い展覧会でじっくり見たら相当に時間がかかりそうです。

 入り口に入って最初の展示物が紀元前600年頃の古代エジプトの棺です。レプリカ?と思うほど状態が良くて何だかすごい。TV番組を見たら棺自体は棺に書かれたヒエログリフによれば女性のためのものらしいのですが、中に入っていたミイラは男性のものだったとか。そういう話を聞くと興味も一層増します。

 更に大英博物館で一番古い展示物だという200万年前の石器とかが展示されていて、全く手を抜かない展示会という感じです。流石にロゼッタストーンはレプリカでしたが、ウルのスタンダードやビーグル号のクロノメーター、ルイス島のチェス駒などの本物が展示されていて、これは絶対に必見の展覧会です。

 この展覧会のテーマは「200万年前から現代に至る人類の創造の歴史を読み解こうとする試み」だそうですが、日本の紀元前5000年頃の縄文土器を始め年代の古い遺物が世界各国から出土されている印象で、いわゆる文明発祥の地という場所でなくとも、相当の昔から人類の営みが行われてきたというのは意外な発見でした。

 また古代の遺物を修復しつつ、当時のありのままに保存するという姿勢も立派だと思います。そこには歴史に対する大いなる敬意が感じられて、自分たちにとって都合の良いものだけを残し不都合なものは抹殺するという考え方がありません。

 こういう展覧会をみると欧州の懐の深さを実感します。昨今の中東の遺跡に対するイスラム過激派の行動などを見るにつけ、または多くの遺跡などが新しく勃興した勢力によって破壊されてきた事を思うと、大英博物館のようなものは人類にとって大切な存在なんだろうと今更ながら感じました。

 ちなみに日本も過去のものを大切にしてきた国ですから、歴史が政治に翻弄されることが比較的少なかった事に誇りを感じました。




2015年5月4日月曜日

若冲と蕪村展

 六本木のサントリー美術館に「若冲と蕪村展 」を観に行きました。「生誕三百年 同い年の天才絵師」という副題の通り、今日本画で一番人気があるんじゃないかと私が思う伊藤若冲と、俳人として松尾芭蕉に次ぐ名人の与謝蕪村は、二人とも正徳6年(1716年)に生まれたそうで、まぁ正確には生誕300年ではないかも知れませんが、その二人の描いた日本画を中心にした展覧会です。

 開館前に出かけましたが、サントリー美術館にしては長い列が出来ていて、改めて若冲人気を感じました。正直言えば与謝蕪村は日本画の巨匠というよりも俳諧の巨匠です。やっぱり皆さん若冲の作品を観に来ている感じを受けました。

 若冲の鶏や鶴などの鳥類の絵はやっぱり迫力があります。迫力がある上にどことなくユーモラスな雰囲気を感じさせる作品も多くて、すごいなぁと思います。蕪村に関しては私は日本画家としての認識をしていませんでしたが、本格的な山水画も描いているのですね。中国の仙人やら故事を元に描かれた水墨画はなかなかのもので、こういうのも良いなと思いました。

 西洋の油絵も良いけど、水墨画の味わいも捨てがたいものがあります。

 5/10までですから、そろそろ会期もおしまいに近いのですが、良い展覧会でした。