2017年3月30日木曜日

映画「グッバイエレジー」

映画「グッバイエレジー」を観ました。

福岡の小倉・門司を舞台にして、東京で映画監督をしていた男性が、中学時代の親友が亡くなった事を知って故郷に帰り、人生を見つめ直すというような内容のヒューマンドラマです。





映画監督の深山晄(大杉漣)はドラマの撮影をしている時に、新聞で中学時代の親友・井川道臣(吉田栄作)が少年に刺殺された記事を読む。

ケンカっぱやいが男気があり、赤木圭一郎が大好きだった道臣は、共に小倉の映画館・小倉昭和館に通いつめた仲だった。

母親(佐々木すみ江)とのスレ違いから故郷に帰ることのなかった晄だったが、道臣の死を知って故郷に戻り、道臣が歩んできた波乱に満ちた道のりを知るにつけ、彼の人生を元にした映画を作りたいと脚本を書きはじめる。


若い頃の夢だった映画監督にはなったものの、監督人生も終わりに近づいて、時代に取り残された様な気持ちの中で、映画作りに情熱を失いかけている晄の今と、幼くして両親を亡くし、ケンカに明け暮れてヤクザの鉄砲玉に使われて少年院入りをした後に立ち直って漁師として生きてきた道臣の人生を回顧する2つの物語が交差するようなドラマです。

今ひとつ盛り上がりに欠けているような気もしますが、この歳になるとこういう作品が心を打つんですねぇ・・・。

晄が母親と和解する場面は、すぎもとまさとの「吾亦紅」を連想してしまいました。

吉田栄作が九州・小倉の男を熱演し、その妻和代を演じた石野真子が門司の女を演じ、少し古い日本の男と女という味わいが中々良かったです。






2017年3月12日日曜日

宝塚月組公演「グランドホテル」

 東京宝塚劇場に宝塚月組公演「グランドホテル/カルーセル輪舞曲(ロンド)」を観に行きました。

 「グランドホテル」は随分と昔、涼風真世の退団公演で観に行った記憶がありますが、何となくポ~っとした印象で、宝塚向けでないような、有り体に言えば面白くなかったようなイメージですが、今回の舞台はもっと分かりやすくて、そんなに悪くなかったような気がします。

 グランドホテル形式という風に呼ばれている群像劇で、戦前に舞台化され映画化もされて、アカデミー作品賞を受賞しています。1989年にブロードウェイでミュージカル化された作品を宝塚で公演しました。涼風真世の舞台では会計士オットーが主人公でしたが、今回は月組の新トップスター珠城りょうが借金で首が回らなくなったガイゲルン男爵を演じています。

 期待値が低かったということもあったのでしょうけど、案外とまとまって宝塚らしいミュージカルだったように思います。


 ショーの「カルーセル輪舞曲(ロンド)」は、日本初のレヴュー「モン・パリ」誕生から90周年を記念したというショーで、白やすみれ色を基調とした舞台衣装が多かった事もあって、清く正しく美しくと言った印象を受けるショーだったように思います。

 始めからフィーナーレまで宝塚の正統的なショーという印象でした。





2017年3月11日土曜日

2017年の「Endless SHOCK」

帝国劇場で堂本光一が座長を務めるミュージカル「Endless SHOCK」を観ました。

前回観たのが2012年でしたから、5年ぶりの「Endless SHOCK」。前回観たのは3.11の大震災で公演中止になった翌年の公演でしたが、今回は奇しくも大震災の日から丁度6年目にあたる2017.3.11の公演で、なにやら不思議な気がします。

最後の舞台挨拶で堂本光一も大震災に触れ、この舞台のテーマの一つが諦めないで前を向いて行こうということなので、そういう気持ちを大切にというような内容のことを話していたかと思います。

しかしこの「Endless SHOCK」は、やっぱりすごいですよね。

物語の内容は大したことないですけど、舞台の構成とかショーの見せ方とか、やっぱり迫力あるしすごいなぁと思います。

堂本光一という人は器用な人なんでしょうが、それでもこの舞台を演るには年齢的に相当キツイんじゃないかと思います。ただそういう事を感じさせない熱演が素晴らしい。

いつもは一部の方が良かったと思いますけど、今回の作品では2部のラストが良かったように思います。エンディングまでの流れもスムースだったと思います。

私は芸能界に明るくないので、今回の舞台の出演者は堂本光一と前田美波里以外は知らない人たちでしたが、脇役のネームバリューで観るような舞台ではないので、あまり関係ないですね。





2017年3月5日日曜日

映画「アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅」

「アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅」をオンデマンドの動画配信で観ました。

2010年に公開された「アリス・イン・ワンダーランド」の続編で、昨年私が観ようと思って観られなかった映画の一つです。






成人したアリス(ミア・ワシコウスカ)は商船ワンダー号の船長として中国への航海に出ていたが、3年に渡る航海を無事に終えてロンドンに戻ると、娘からの連絡もなく生活に困った母(リンゼイ・ダンカン)が、アリスの元婚約者のヘイミッシュ(レオ・ビル)に自宅を売却する予定でいることを知る。

何とか出来ないかとヘイミッシュが主催する社交界に出かけたアリスに対して、ヘイミッシュはワンダー号を譲渡すれば家を返すと告げる。

ワンダー号がなくなりロンドンで事務員をするような自分は自分ではないと悩むアリスの前に、ワンダーランドから蝶になったアブソレムが現れ、アリスを不思議の国ワンダーランドへと誘う。

そこには、死んだはずの家族を探して欲しいと言うマッドハッター(ジョニー・デップ)が、アリスが来るのを待っていた。

アリスは精神的におかしくなっているマッドハッターを救うため、アンダーランドの時間の番人・タイム(サシャ・バロン・コーエン)から、時間を遡れるという「クロノスフィア」を盗み出すのだが・・・。


マッドハッター、白の女王(アン・ハサウェイ)、赤の女王(ヘレナ・ボナム=カーター)などの前作でおなじみのメンバーが織りなす冒険ファンタジィです。

白の女王と赤の女王の諍いの元となった事件の真相が判明したり、マッドハッターが家族から離れるようになった事情なども描いて、ファンタジィですがタイムスリップSFっぽい雰囲気もあります。

まぁ、そうは言ってもご都合主義な話で、前作よりも内容的に薄いような気もしますが、映像はキレイだし、家族との絆がテーマになっているところがディズニー映画という感じですね。





2017年3月1日水曜日

「ティツィアーノとヴェネツィア派」展

上野・東京都美術館で開催中の「ティツィアーノとヴェネツィア派」展を観に行きました。

イタリアの水の都ヴェネツィアで発展したヴェネツィア派の絵画。ルネサンスの絵画というとレオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロなどのフィレンツェ派の画家を連想しますが、ヴェネツィアでもフィレンツェとはまた違った、豊かな色彩を特徴とする様式の美術が発展したそうです。

この展覧会は、そのヴェネツィア派を代表する画家ティツィアーノ・ヴェチェッリオを中心としたヴェネツィア派の絵画・版画を紹介した展覧会です。

TVや新聞でティツィアーノについて解説されて、彼の代表作である「フローラ」「ダナエ」「教皇パウルス3世の肖像」が展示されているということが宣伝されていましたので、漠然とティツィアーノ展という印象で出かけましたが、ティツィアーノの作品は思ったよりも少なかったように感じました。

平日ということもあって、それほど混雑していなくてゆったりと鑑賞できましたが、展示されている作品の数の違いもあって、先日観た「春日大社展」ほどには疲れなかったです。

15~16世紀の絵画なのに、随分と綺麗な作品が多かったですね。最近は補修する技術が進んでいるのか、それとも元々保存状態が良いのか。

絵画は絵画を観た印象だけで評価すべきなんでしょうけど、やっぱり描かれた背景や鑑賞のポイントを事前に知った方が、理解が進むような気がします。