2016年8月23日火曜日

映画「シン・ゴジラ」を観ました

映画「シン・ゴジラ」を観ました。

ハリウッド版ゴジラが何作も作られ、世界的にファンが多い日本発の怪獣映画を、「エヴァンゲリオン」シリーズの庵野秀明監督が総監督としてフルCGで作成した東宝の特撮映画です。

今更ゴジラ映画もないよな、と思っていましたので、あまり観る気もなかったのですが、どうも公開されてから評判が高いようなので、どんなものか観てみようかと思った次第です。

東京湾に突如現れた謎の巨大不明生物が、鎌倉に上陸して街を破壊しながら進んでいく場面が早いうちに展開されます。当たり前ですが、想定されていない事態に政府は混乱し、被害を防ぐための初動体制が取れません。

会議は開かれますが、巨大生物を排除すべきか捕獲すべきか、法律的な根拠はどうするなどと、どこか悠長なことを話しているうちに被害が拡大、いよいよ攻撃を開始するかという時に、生物は突如海の中に戻っていきます。しかし巨大生物が進んだ地域は放射能汚染が発生していて、この生物が海中に廃棄された核のゴミを食物としていた事が明らかになります。

甚大な被害を受けた日本に対して世界各国からお見舞いの言葉が送られてきて、日本政府は被害を受けた地域の復興計画を策定しようとしている時、また巨大生物が日本に上陸してきます。しかも以前よりも巨大化し、更なる被害を与えながら。

政府も重い腰を上げ、巨大生物ゴジラを殺傷するために自衛隊に攻撃命令を下すのですが・・・。






この作品を怪獣映画と呼ぶのは難しい気がします。映画のかなりの部分は会議室での対策場面や、右往左往する政治家や役人の姿が描かれている場面が多いし、そこがこの映画のテーマの一つなんだろうと思います。

そしてもう一つのテーマは、そうした想定外の事態に対しても淡々と職務を遂行する現場の担当者たちの姿。自衛隊だったり、消防だったり、警察だったり、または普段は変人扱いされている、規格外の役人たちが困難に立ち向かう姿が描かれています。

それに対して街を破壊して歩くゴジラは、あまり自己主張していない。でも自己主張していないからと言って存在感が軽いわけでなく、巨大で恐怖を撒き散らす姿にどこか物悲しさが漂っていると感じたのは私だけでしょうか。

攻撃されたゴジラが口から光線を吐き、ビルをなぎ倒していく場面はすごく迫力がありました。

大人のゴジラ映画を観たようです。




2016年8月14日日曜日

宝塚月組公演「NOBUNAGA<信長> 」

 東京宝塚劇場に宝塚月組公演「NOBUNAGA<信長> / Forever LOVE!!」を観に行きました。

 「NOBUNAGA<信長> -下天の夢-」は、天下統一を目前としながら家臣の明智光秀に討たれた戦国の英雄・織田信長を主人公にしたオリジナル脚本のロック・ミュージカル。いきなり桶狭間から敗走する今川義元を、信長の正室・帰蝶が迎え撃つような場面から始まっては、これは歴史を題材にした物語ではなくファンタジーとして観なくてはという気になります。

 天下布武を掲げて、戦乱の日本を統一するため、第六天魔王と呼ばれ恐れられながらも、自らの信じる道を突き進んだ織田信長の壮大なビジョンと夢を描いた作品なんだろうと思いますが、分かりづらいし、面白みも感じなかったというのが正直なところ。

 但し、龍のように生きるという背景が、この公演で対談するトップスターの龍真咲になぞらえているようで、そういう点ではトップスターの退団公演らしい作品なのかも知れません。

 しかし、信長を題材にするなら、もっとスタンダードな物語でいくらでもやりようがあっただろうにとは思います。

 ショーの「Forever LOVE!!」はラテンを中心にした華やかな雰囲気のショーで、こちらは楽しめるショーでした。

 私自身は懐かしいラテンの名曲なんて、今では宝塚の舞台以外では殆ど耳にする機会がないので、かえって斬新な印象を受けます。

 ロケットの「La Bamba」はノリが良くて面白かったですね。




2016年8月6日土曜日

映画「64-ロクヨン」

映画「64-ロクヨン-前編」と「64-ロクヨン-後編」を、有楽町スバル座で観ました。

横山秀夫のベストセラー・ミステリィを前後編で映画化した作品です。

昭和64年に起きた未解決の女児誘拐殺人事件「ロクヨン」。警察は犯人に翻弄され続け、誘拐された少女は廃車の中から遺体で発見され、2000万円の身代金は奪われ、犯人を逮捕することが出来ずに、事件から14年が経過して時効を迎えようとしていた。

当時の捜査担当者だった刑事三上(佐藤浩市)は、刑事部から警務部の広報官に異動となり、上司である警務部長・赤間(滝藤賢一)の指示を受けて、自分の意に沿わない広報を行い、東洋新聞の秋川(瑛太)を始めとした県警記者クラブと軋轢を生んでいる。

そうした中で、突然警察庁長官が県警の視察に訪れることが決まり、その際に「ロクヨン」の被害者である雨宮宅を訪問して事件解決の決意を表明するとして、三上は赤間から雨宮(永瀬正敏)の了解を取るように命じられる。

本来は捜査続行中の刑事部が雨宮に依頼すべき事案だが、県警内部では刑事部と警務部の権力闘争が深刻化していた。






流石に横山秀夫の警察小説が原作だけあって、テーマと構成がしっかりしたヒューマン・ミステリィになっています。

誘拐事件のあらまし、14年の月日にとり残された父親の悲哀、警察内部の保身と権力争い、警察とマスコミの対立などが重層的に描かれて、奥の深い映画に仕上がっていて、前編・後編合わせて約4時間の作品が長く感じなかった。

伏線も上手く貼られているし、配役もハマっているように思います。

ただ、二部構成の映画の前編の方が緊迫感があって、本来は盛り上がるはずの後編が意外とそれ程でもなかったのが少々残念でした。